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2015/08/09〜12 台北旅行記(6)

「阜杭豆漿」で朝飯を済ませ、せっかくなので、台北101見物に出かける。
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89階の展望台からの眺め。入場料500元というから日本円で約2,000円と結構な値段。
景色より何よりびっくりしたのがここのトイレである。台湾の最新技術と莫大な資金を投じ、この国のショーウィンドウ的な建物のトイレに実は紙が流せない。使用済みの紙は備え付けの屑篭に捨てるのである。

今回宿泊しているホテルのトイレはウォシュレットではあるが、ここと同様にというか台湾ではトイレに紙は流せないのである。因に台北101のトイレはウォシュレットでもない。

トイレットペーパーも掃除用の濡れティッシュも何も考えずに流している我々からするとちょっとしたことだけど結構不便に感じるし、どんなにキレイに掃除してあっても1点汚れが残っているようなやり残し感があって落ち着かない。

水道の水が飲める事と、トイレに紙が流せることだけでも日本は随分便利なんだなぁと実感するし、ウォシュレットに至っては潔癖性が過ぎるとも言えるが、我々は既に飼いならされてしまっているかもしれない。

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もひとつ、台湾で気付いたのは「入れ墨率が高い」こと。たまたまカメラにおさまったこの3人は全員、墨を入れている。真ん中の彼女などおみ足にまで立派な彫り物が、、

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台北101を後にして忠孝復興路駅近くの「そごう復興店」で紹興酒・老酒を購入。
お昼はレストラン街の「三合院」という店でせっかくなので中華を食べる、ここでもビールが大瓶でうれしい。日本のビールはなく台湾啤酒の一択。台湾啤酒は水代わりには最適なのであるが、料理と一緒に飲むには少しライト過ぎるように思う。

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海老のかた焼きそば、餡の中に入っている半透明のくにゅくにゅしたものは無味で、こんにゃく的な存在か。海老も最初は生っぽいが麺と混ぜているうちにほどよい火の通りに。

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「腸粉」発見!先日、日本橋の中華「糖朝」で食べ損ねたあの「腸粉」である。なんとこの店ではメニューの1ページを費やして腸粉特集である。海老と牛肉のなんとかを注文。

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「糖朝」の腸粉に比べると非常にシンプル。海老の方はほぼ海老しか入っていないが、これはこれでうまい。牛肉のなんとかは餃子の餡のような物が入っていた。何よりこの皮のくにゃくにゃぷりぷり感がよい。クックパッドにレシピも載っているし、比較的簡単に作れるようなので今度トライしてみようか。

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ホテルに一旦帰ってしばし休憩の後、台湾観光の目玉ともいえる「故宮博物院」に向かう。

さきほどの台北101でも遭遇し這々の体で退散したわけであるが、大陸のチャイニーズパワーがここでもすさまじいことになっていた。

彼らにはルールも何も無く、気分の赴くままに、我々のようにかろうじて順路を守ろうとしている隊列の柔らかい横腹をめがけて雲霞のごとく押し寄せる。

横腹から侵入した人、人、人により列は決壊し、あふれ出し、喧噪と混沌の坩堝と化す。ルールなどないに等しく、自分の思うさまこそがルールと言わんばかりである。これぞまさしく毛沢東が唱えた人海戦術であろうか。

中国パワーの無秩序な大波に疲れきり、ここも這々の体で退散し、かねて予定していた台北最大の夜市である「士林夜市」に向かう。
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故宮博物院からバスで20分ほどでMRT士林駅に着く。そこから標識に従い10分ほど歩くとこんな感じの賑わいが現れる。

巨大なラビリンス。無数の路地に、無数の露天が立ち並んでいる。

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路地を曲がり露天街に入り込むと、すぐ襲ってきた臭豆腐のにおい。言わずと知れたあの臭いである。今日は体調もいいのでひとつトライしてみるか。

食べてみると、臭いはそう気にならない。もっとも納豆もくさやも食べている本人はそうは感じないものである。感覚としては栃尾の油揚げに納豆をはさんで甘辛いタレをかけて食べている感じ。

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地上はあまりに暑いので、地下の飲食街におりてみる。涼しい。かなり広いスペースに100店近くの小吃屋が店を構えている。

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比較的繁盛している店を選んで、まずはビール。やっぱり台湾ビールの大瓶。

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日本の居酒屋メニューでおなじみのカニの唐揚げにスパイスをかけたもの。

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ご存知、空芯菜のニンニク炒め。

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ほとんど食べ終わった状態の台湾名物牡蠣のオムレツ

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ホタテの香味炒め

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牡蠣の麺線

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腸詰め

日本にはないこの夜市文化は何ともいえない魅力がある。静かな住宅街やビル街の真ん中に突然不夜城のようにまばゆい光と賑わいが現れるのは、子供のころ見た夢の一幕のよう。ひょっとして前世で見たのかもしれないなぁ。今度は涼しい時期に紹興酒など飲みながら台湾風の鍋などをつっつきたいものである。

また、台湾の印象であるが、昨年訪れたベトナムに比べると当然のことながら先進国であり、台北は東京と大して違わない印象である。交通法規もきっちり守られていて、通りを渡るのに身の危険を感じることも無いし、夜、あてずっぽうに路地を歩いても物騒な感じはまったくなかった。九份や士林など郊外に行くと野良犬が闊歩しているのにはちょっと驚いたけど、便利で居心地のいい街である。

無謀な戦争の結果としての日本の敗戦によりこの国に多大な迷惑と混乱をもたらし、更に、1972年の日中国交正常化により、時代の趨勢とは言え、事実として日本はこの国を見捨てたという経緯がある。このことは胸にとどめておく必要があるように思う。

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ほろ酔いまなこで見る夜市は、幼い頃、姉に連れられて行った祭りの屋台、見世物小屋、死んだじいちゃんと見物したサーカス、桃の匂いのお盆の仏壇、夢に出てきた地下世界。

<これにて台北旅行記 おしまい>